キーイベントを活用してウェブの成果を最大化!②GTMでフォーム送信イベントを設定
GA4情報
こんにちは、FAROチームです。
前回の記事ではGoogle Analytics4(GA4)の重要な機能の一つの「キーイベント」の設定と活用について、GA4で完結できる方法をご紹介しました。今回の記事では、Googleタグマネージャー(GTM)を用いた、特殊なキーイベント設定についてご紹介します。
Googleタグマネージャーとは?
Googleタグマネージャー(GTM)とは、ウェブサイトに実装するタグを容易に作成、管理できるGoogleのツールです。タグとは簡単に言うと、ウェブサイト上に仕掛けられる命令文のことで、例えばGoogle Analytics4(GA4)のトラッキングコードなどが該当します。イメージとしてはGA4のトラッキングコードは「ウェブサイトにアクセスがあった際にその情報をGoogleサーバーに送って下さい」という命令文であり、GTMはその命令文を気軽に導入することのできる管理ツールになります。
どんな時に使う?
GTMはGA4の導入のほか、GA4では計測できない特殊なイベントトラッキングを設定する際に使用します。イベントトラッキングとは、サイト上で発生したイベントを計測することです。最もよくある例としてはサイト上のボタンのクリックが挙げられます。他にも、フォームが送信された、サイト上の特定の要素が表示されたなど、様々なイベントの計測設定をGTMで行うことができます。
タグの設置の基礎知識
タグはトリガーと変数というもので構成されます。
・トリガー
トリガーはタグ(命令)が発火する条件を指定します。
(例)特定のボタンがクリックされた際に発火する
・変数
変数はトリガーや取得する値(パラメータ)に設定できる変動値です。
(例)クリックされたテキストを返す
例を組み合わせてタグを作ると「特定のボタンがクリックされた際に」「クリックされたボタンのテキストをパラメータとして取得する」タグ(命令)を作成することができます。
GTMでのイベントトラッキングの設定例
今回の記事では、GTMを用いてウェブフォームの送信(会員登録)のイベントトラッキングと、GA4でのキーイベント設定例についてご紹介します。ウェブフォームが送信された際に、そのイベントにregistrationという名前をつけ、GA4に送るというタグをGTMでサイトに実装し、GA4側でregistrationという名前のイベントをキーイベントに設定するイメージになります。
トリガーを作成する
トリガー>新規から新規タグを作成します。
▼新規トリガーの作成今回はウェブフォームが送信された際に発火するタグを作りますので、トリガーのタイプにフォームの送信を選択します。わかりやすくトリガーに「会員登録」と名前をつけ、「妥当性をチェック」にチェックを入れ、指定するPage URLでのみトリガーが有効化されるようにします。
▼新規トリガーの設定新規タグを作成する
トリガーの作成ができたら今度はタグ>新規から新規タグを作成します。
▼新規タグの作成
こちらにもわかりやすいように「会員登録」と名前をつけ、タグの種類に「GA4イベント」を選択します。
測定IDにはデータを送りたいGA4の測定IDを入力します(測定IDはGA4の管理>データの収集と修正>データストリームから確認できます)。イベント名に任意でわかりやすい値(今回はregistration)を入れ、イベントパラメータにも任意で取得したいパラメータを設定します(ない場合は設定不要です)。そしてトリガーに先ほど作成したトリガーを選択し、保存をすればタグは完成です。
▼新規タグの設定- プレビューで発火確認する
タグは作成しただけでは実装されません。この後に公開の処理を行いますが、その前にタグが正しく機能するか、プレビュー機能で確認を行います。プレビューは実際のサイト上の挙動で、どのタグが動いているのか(動いていないのか)を確認できる機能です。プレビューボタンを押し、自社のウェブサイトURLを入力して、タグの発火条件と同じアクションを行ってみましょう。Tags Firedに設定したタグ名が表示されていればOKです。
- 公開を行う
最後に画面右上の「公開」を押してタグを実装します。
GA4でのキーイベント設定例
先の手順でGTMの公開が完了すると、イベント発生時にタグが発火してGA4上でイベントが計測できるようになります。これを設定>データの表示>イベントで確認し、右横の「キーイベントとしてマークを付ける」にチェックを入れると、キーイベントとして計測できるようになります。
▼キーイベントの設定
探索レポートを使ってキーイベントを確認
設定したキーイベントは探索レポートで確認することが可能です。
例えば、探索レポートで「イベント名」のディメンションに「キーイベント」を組み合わせると、設定したキーイベントの発生回数が確認できます。
▼探索レポートでの確認例
おわりに
GTMを用いれば誰でも簡単にイベントトラッキングを設定することができます。GA4上では計測できないイベントもトラッキングできますので、データ収集と分析の幅が広がることでしょう。設定したキーイベントはGA4上で確認する他に、FARO REPORT NEXTで確認することもできます。FARO REPORT NEXTはキーイベントを含めたサイト分析に必要なデータを簡単に、網羅的に出力することができ、改善策を講じるのに効果的にご活用いただけます。この記事を参考に、ぜひ自社のサイトでもキーイベントを設定し、FARO REPORT NEXTを皆様のウェブサイトのグロースにお役立て下さい。