FARO設定前に!GA4拡張計測機能の初回推奨設定について②
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こんにちは、FAROチームです。
前回は「GA4拡張計測機能の初回推奨設定について①」にて、
4つの項目についてお伝えしました。
今回は残りの3つ5,6,7についてと内部アクセスの除外・サーチコンソール連携についてご説明します。
1.ページビュー数(デフォルトでオン。オフにはできない)
2.スクロール数
3.離脱クリック
4.サイト内検索
5.フォームの操作
6.動画エンゲージメント
7.ファイルのダウンロード
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内部アクセスの除外
Search Consoleの連携
拡張機能を開いてみましょう。
GA4画面を開き、左下「管理」>プロパティ列よりデータストリーム>ウェブ
ウェブストリーム詳細を開きます。

上記、イベント内の右下をクリックすると、拡張機能設定が出てきます。

拡張計測機能部分、フォームの操作よりご説明します。
5.フォームの操作
上記の図ではトグルボタンOFFになっていますが、ONにした場合下記のイベントが
取得できます(デフォルト設定ではオフになっています)。
-
複数のフォームがある場合でもイベント名は統一なので、必要に応じてパラメータをカスタムディメンションに登録して弁別しやすくする必要があります。
①「form_start」: ユーザーがセッションで初めてフォームを操作したとき -
1回のセッションにおいて、「最初のフォーム要素から別の要素へ移動したときに1回だけ」記録されるイベントで、セッションが継続している間は再度記録されません。
- フォームページを開く・ページへアクセスしただけでは記録されません。
- 自動入力システムを利用している場合・そのシステムによって入力が自動で発生する場合、手動のフォーム操作を伴わなくてもイベントが発生する可能性があります。
- AJAX形式のフォームは計測されません。
-
form_startイベントでは以下の3つのパラメータがあります。
- ※自動取得はされないパラメータであるため、分析に使用する場合はカスタムディメンションでこれらのパラメータを設定する必要があります。
- form_id: <form> DOM 要素の HTML id 属性
- form_name: <form> DOM 要素の HTML name 属性
- form_destination: フォームの送信先 URL
-
パラメータのデータが取得できているかどうかはGTMのプレビューモードやDebugView、リアルタイムから確認できます。
- ウェブサイトの設定によってはデータが空になるケースがあり得るため、必要な情報が取得できているかどうか確認した上で設定が必要です。
例:FAROレポートのログインフォームで発生するform_startイベント
form_idとform_nameは空であり、form_destionationのみ取得できている

②「form_submit」: ユーザーがフォームを送信したとき
- フォームの送信失敗・エラー時にもform_submitイベントは検出されます。
-
form_submitイベントでは以下の4つのパラメータが取得される
- ※form_start同様、自動取得はされないパラメータであるため、分析に使用する場合はカスタムディメンションでこれらのパラメータを設定する必要があります
- form_id: <form> DOM 要素の HTML id 属性
- form_name: <form> DOM 要素の HTML name 属性
- form_destination: フォームの送信先 URL
- form_submit_text: 送信ボタンのテキスト(存在する場合)
6.動画エンゲージメントイベント
オンにするとYoutube動画に関する3つのイベントが取得されます。ただしJavaScript API サポートが有効になっている埋め込み動画である必要があります。
- 有効になっているかどうかはYoutube動画リンクにenablejsapi=1パラメータが含まれているかどうかで判断できます
- GTMで動画再生イベントを設定している場合にはこの設定は不要です。
- 必要に応じてパラメータをカスタムディメンションに登録し、どの動画がどの程度再生されたかが分かるようにする必要があります。
①video_start:動画の再生が開始されたとき
②video_progress:video_progress: 動画が再生時間の 10%、25%、50%、75% 以降まで進んだとき
③video_complete:動画が終了したとき
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以下のパラメータが収集されます。
- ★がついているパラメータはGA4の探索レポートにディメンジョンとしてデフォルトで用意されています。
- video_current_time(動画の再生時間。秒。)
- video_duration(動画全体の時間。秒。)
- video_percent(動画の再生割合。0%, 10%, 25%, 50%, 75%, 100%の固定の割合。)
- video_provider(動画が設置されているメディア)★
- video_title(動画のタイトル)★
- video_url(動画のURL)★
- visible★(動画が画面に表示されているかどうか。スクロールにより表示エリアから外れたりバックグラウンドに移った場合はfalseになります。ブール値)
7.ファイルのダウンロード
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ユーザーが次のタイプの(一般的なファイル拡張子の)ファイルに移動するリンクをクリックするとfile_downloadイベントが発生します。
- クリックによってイベントが発生するため、クリックを要さないダウンロード挙動は取得できません。
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取得対象となるファイル拡張子はPDF・エクセル・パワーポイント・文書ファイル・圧縮ファイル・インストーラー・動画・音声ファイルなど、以下の拡張子を持つものです(表記は正規表現です)。
- pdf・xlsx?・csv・docx?・txt・rtf・exe・key・pps・ppt・pptx・7z・pkg・rar・gz・zip・avi・mov・mp4・mpe?g・wmv・midi?・mp3・wav・wma
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以下のパラメータが自動的に取得されます。
- ファイル拡張子(file_extension から):ファイル ダウンロードの拡張子(「pdf」や「txt」など)。
- ファイル名<(file_name から):ファイル ダウンロードのページ階層(「/menus/dinner-menu.pdf」など)。
- リンクのクラス(link_classes から):アウトバウンド リンクまたはファイル ダウンロード用の HTML class 属性。たとえば、ユーザーが「<a class="center" href="www.youtube.com">」というリンクをクリックすると、このディメンションでは「center」が返されます。
- リンク ID(link_id から):アウトバウンド リンクまたはファイル ダウンロード用の HTML id 属性。たとえば、ユーザーが「<a id="socialLinks" href="www.youtube.com">」というリンクをクリックすると、このディメンションでは「socialLinks」が返されます。
- リンクテキスト(link_text から):ファイル ダウンロード用のリンクテキスト。
- リンク URL(link_url から):アウトバウンド リンクまたはファイル ダウンロード用の完全な URL。たとえば、ユーザーが「<a href="https://www.youtube.com/results?search_query=analytics">」というリンクをクリックすると、このディメンションでは「https://www.youtube.com/results?search_query=analytics」が返されます。
内部アクセスの除外
[GA4] 内部トラフィックの除外 - アナリティクス ヘルプ もご確認ください。
-
データストリーム>タグ設定を行うを選択し、「すべて表示」をクリックして「内部トラフィックの定義」をクリック
- 「IPアドレス」でフィルタをかける:マッチタイプ欄から適切な項目を選択し、値に対象となるIPを入力する
-
IPアドレスが複数ある場合は「条件を追加」をクリックして同様にIPアドレスを指定する(条件を追加ボタンで追加した項目はOR条件で適用されます)
- フィルタは1つのルールに最大10個まで設定可能です。
- 10個以上のIPアドレスを指定したい場合は同じ「traffic_typeの値」を持つフィルタを必要数作成します。
以下は演算子ごとの IP アドレスの指定方法を示した例です。
- IP アドレスが次と等しい: 172.16.1.1
- IP アドレスが次から始まる: 10.0.
- IP アドレスが次で終わる: .255
- IP アドレスに次を含む: .0.0.
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IP アドレスが範囲内(範囲はCIDR 表記で指定):
- 24 ビットブロック(例: 10.0.0.0~10.255.255.255): 10.0.0.0/8
- 20 ビットブロック(例: 172.16.0.0~172.31.255.255): 172.16.0.0/12
- 16 ビットブロック(例: 192.168.0.0~192.168.255.255): 192.168.0.0/16
- IP アドレスが正規表現に一致: 192\.0.*
※この時点では設定は完了していないのでご注意ください。
- プロパティ設定に戻り、「データの設定」から「データフィルタ」を選択
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デフォルトで「Internal Traffic」フィルタが用意されているため、これを選択
・先程作成したフィルタと「パラメータ値」が一致していることを確認した上で、このフィルタを「有効」にして右上の「保存」ボタンをクリック

- フィルタ設定は反映されるまでに24~36時間程度、時間がかかる可能性があります。
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フィルタを検証するには探索レポートでディメンションに「テストデータのフィルタ名」、指標に「イベント数」を指定して確認することができます
Search Consoleの連携
連携したいSearch Consoleプロパティを表示させ、「設定」>「協力者」から「関連付ける」をクリックし、対象のGA4プロパティを選択します。

- ※Search Consoleの権限によっては編集ができない場合がありますのでご注意ください。
- ①Search Consoleを連携したいGA4プロパティに移動し、左下の「ライブラリ」を選択します。
- ②連携候補となっていれば、「コレクション」エリアに「Search Console」が表示されるため、右上のメニューボタンから「公開」をクリック
- ③公開が完了すると、左のメニューエリアに「Search Console」が表示されるようになります。 ※権限によっては「ライブラリ」が表示されないことがあります。
以上がFAROチームがおすすめする、GA4拡張計測機能の初回推奨設定となります。
FAROのご利用前にぜひお試しください。
FAROチーム